我が国屈指の造本作家であり、詩人である間奈美子さんが、積年の念願であった<詩学研究室ポエジウム>を開講されてから、はや1年余りが経とうとしています。人類、つまりホモ・サピエンスが本来有していた「詩性」が、現代の徹底した合理主義社会において、見失われつつあり、そうした「詩性」に係る思想、哲学、歴史を総合的な視野から、系統立てて講義を続けておられる彼女の博識と情熱には、頭が下がる思いです。
この試みは、功利主義に完全に侵された日本のアカデミズム(今や大学は実用の学と、学生の就職率しか考えていない)とは無縁の、まさに反時代的試みであり、シュルレアリスム思想の根本命題に関わる全人類的な視点を学生に提供するばかりか、あらゆる「詩的芸術」の創作原理となる「詩性」を探求することによって、人類が本来有していた内的な感性の本質や秘密に触れていく壮大な試みでもあります。
本年から、ゲスト講座を企画され、外部から作家や研究者などを招聘して「特別講座」を年6回程度開催されます。その第2回の「特別講座」として、弊社主宰の松本完治氏が『アンドレ・ブルトンの原始芸術へのまなざし』と題して、7月15日(日)に講演されますので、下記サイトからご案内いたします。
第2回ポエジウム特別講座
『アンドレ・ブルトンの原始芸術へのまなざし』 講師:松本完治(文芸出版エディション・イレーヌ主宰) http://poesium.hatenablog.com/entry/2013/06/27/055841
『アンドレ・ブルトンの原始芸術へのまなざし』 講師:松本完治(文芸出版エディション・イレーヌ主宰) http://poesium.hatenablog.com/entry/2013/06/27/055841