2016年9月28日
刺激に満ちたアニー・ル・ブラン来日講演
本日9月28日は、アンドレ・ブルトンの50年目の命日です。 それに合わせて、「LIBRAIRIE6」と共同企画しましたアニー・ル・ブランの来日講演を、2016年9月18日と21日に開催しました。両日とも満員御礼、会場は熱気に包まれ、現代には稀な刺激に満ちた内容となりました。さすがは、アンドレ・ブルトンに将来を期待された伝説の人、アニー・ル・ブラン。その内容は、深くて鋭く、シュルレアリスムの本質を21世紀において見据え、現代に生きる我々に訴えかけた大変意義深いものでした。
アニー・ル・ブランと、通訳の星埜守之 氏
「その頃(1960年代)から私はシュルレアリスムの方に向かうことになり、また、シュルレアリスムを引き合いに出すほとんどすべての人々から長年にわたって遠ざかることになりました。なぜなら、この種の人たちは美的見地からシュルレアリスムに関心を寄せたとはいえ、ランボーの閃光のような言葉を借りれば《人生を変える》(『地獄の一季節』)企てというシュルレアリスムの本質を忘れていたからです」。(通訳:塚原史氏)
講演後の質疑応答でも、観衆から熱意ある質問が出され、それに対するアニー・ル・ブランの返答は、誠に鋭い示唆に満ちたものでした。この全容については、弊社が来春、記録としてとりまとめ、後世へのメッセージとして刊行する予定(詳細は弊社HP刊行予定を参照)ですので、ぜひお読みいただきたいと思います。併せて、弊社新刊のアニー・ル・ブラン本邦初訳版 『換気口』 も、彼女の思想や生きる姿勢が端的に記されていますので、ぜひお読みください。
アニー・ル・ブランが日本に滞在すること10日間、講演日程終了後、京都もご案内し、9月25日、無事帰国されました。伴侶であったラドヴァン・イヴシックが、命旦夕に迫るアンドレ・ブルトンと、サン=シル=ラポピーで過ごした、あの最後の1ヶ月(1966年9月)から、ちょうど50年。彼女は、50年後の今、ブルトンやイヴシックを語るために日本にいることに、不思議な縁を感じる、非常に感慨深いものがあると言ってくれました。誠に夢のような10日間でした。
アンドレ・ブルトン没後50年記念イベント
ブルトンに接した最後のシュルレアリスト アニー・ル・ブラン来日講演
1963年、弱冠20歳でブルトンに出会い、シュルレアリスム運動に参加。
サド、ロマン派、ジャリ、レーモン・ルーセルらを基軸に、多数の著作で、
ポエジーや想像力を枯渇させる現代社会の虚妄を告発するアニー・ル・ブランが、
この21世紀へ、ブルトンとシュルレアリスムの真実のメッセージを語る。
通訳・塚原史(18日)、星埜守之(21日)/司会・松本完治
【第T部】2016年9月18日(日) 17:00〜(定員30名・予約先着順)会場 : LIBRAIRIE6/シス書店「かつてあったこと、それは今後も起こるだろう」──シュルレアリスムと抒情的反乱
【第T部】2016年9月18日(日) 17:00〜(定員30名・予約先着順)会場 : LIBRAIRIE6/シス書店「かつてあったこと、それは今後も起こるだろう」──シュルレアリスムと抒情的反乱
【第T部】2016年9月18日(日) 17:00〜(定員30名・予約先着順)会場 : LIBRAIRIE6/シス書店「かつてあったこと、それは今後も起こるだろう」──シュルレアリスムと抒情的反乱
【第U部】2016年9月21日(水) 19:00〜(定員108名・予約先着順)会場 : アンスティチュ・フランセ東京 2F(エスパス・イマージュ)「若き見者よ、次に語るのは貴方だ」──アンドレ・ブルトン、近くから、遠くから
【第U部】2016年9月21日(水) 19:00〜(定員108名・予約先着順)会場 : アンスティチュ・フランセ東京 2F(エスパス・イマージュ)「若き見者よ、次に語るのは貴方だ」──アンドレ・ブルトン、近くから、遠くから
【第U部】2016年9月21日(水) 19:00〜(定員108名・予約先着順)会場 : アンスティチュ・フランセ東京 2F(エスパス・イマージュ)「若き見者よ、次に語るのは貴方だ」──アンドレ・ブルトン、近くから、遠くから
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